創業以来初めて導入した新桶の初仕込みたまり。
ようやく新桶からもろみを掘り出して、圧搾機をつかった搾りが始まりました。

機械で圧力をかけて搾るので生引の初たまりよりも濃厚。
旨味の数値が3.58と濃口醤油（1.5程度）の2.4倍近い驚異的な数値がでました。

たまり醤油でのこの数値は3あればかなり高い方。
これまで造ってきた醤油も高くても数値でも3.2程と、
当社の職人も見たことのない結果です。

色味は生引よりも深くたまりらしく。
香りも豆らしい重厚な香りに。
味わいは深みがありながらきりりと、後味もすっきり。
尾を引かないところが『新桶らしさ』のように感じます。

桶底たまりの生引とは全く違った味わいの圧搾たまり「もろみしぼり」。
少し脂ののった食材におすすめです。

▼山川醸造に新桶がやってくる話

古来より日本の発酵文化を支えてきた木桶。
一時は絶滅が危惧されていた木桶と木桶職人。
今後も木桶でたまり醤油を造り続けるための第一歩として、
2019年に初めての新桶を迎え入れました。

クラウドファンディングから見守ってくださったみなさま。
木桶を作ってくださった木桶職人復活プロジェクトのみなさま。
清祓い安全祈願祭で一緒に新桶到着を迎え入れてくださったみなさま。
初仕込みを一緒に見守ってくださったみなさま…

たくさんの方の思いが籠った新桶初たまり。
桶に菌がいない分、突飛なものになるのではなんて不安もありましたが、
初々しさもありますがキリっと美味しいお醤油に仕上がりました。

麹は岐阜県丸大豆・フクユタカのみ。
小麦を使わずグルテンフリーです。
仕込み製法は「十水仕込み」という
あっさりしたたまり醤油を造る製法で仕込みました。
木桶とともにたまり醤油の文化も100年先まで続きますように、
そんな願いを込めた新しい時代のためのたまり醤油です。